恵比寿ガーデンプレイス「ザ・ガーデンルーム」で行われた、【紫舟×落合陽一 “アトピーが治るアート”作品展示『Love Letter Project’18』】に行ってきました。
10/6,7,8日の3日間やっていましたが、トークショーを聞きたかったので最終日。1時間はあっという間だった。もっと聞きたかった。
作品展は終わってしまいましたが、紫舟さんや落合さんのような感覚が広まれば。と思い書きます。
最近、ちょっと、ずっと、落合陽一さんが好きで(といっても目にとまったら見るくらいなんですが)、追ってしまっている自分がいます。
なんですが、行ってみたら紫舟さんのファンになってしまった( *´艸`)
あと、自分がアレルギーで掻いてしまうこともあるので、この「アトピー」をテーマにした展示会が見たかったというのもありました。
紫舟さんプロフィール
フランス・ルーブル美術館地下会場にて開催されたフランス国民美術協会展において、書画で金賞、書の彫刻で最高位金賞と、日本人初の金賞ダブル受賞。「北斎は立体を平面に、紫舟は平面を立体にした」と評される(2014)。翌年同展にて世界で1名枠とされる「主賓招待アーティスト」に選出。日本人では横山大観以来、現存日本人初。
日本の伝統文化である「書」を、書画・彫刻・メディアアートへと昇華させながら、文字に内包される感情や理を引き出し表現するその作品は唯一無二の現代アートとなり、世界に向けて日本文化と思想を発信している。紫舟SHISYUホームページより引用
嵐の番組で私は知りました。ああ、そうか、龍馬伝の文字を書いた人なのか。とそのときはじめて知りました。
話も分かりやすく、落合陽一さんの分かりにくい言葉をフォローされていたのは、仲が良さそうでした(´▽`*)
落合さんが学生の頃からの友人なんだそう。
紫舟さんを見て私が感じたのは、美人でシュッとしているのに、おそらく心から熱い人なんだろう。ということ。
「のに」ってことはないけど、クールそうに見えてホットな人でした。
落合陽一さんプロフィール
日本の研究者、大学教員、博士(学際情報学)、メディアアーティスト、実業家。ピクシーダストテクノロジーズ株式会社 代表取締役社長、筑波大学 学長補佐・デジタルネイチャー推進戦略研究基盤 基盤長・図書館情報メディア系 准教授 デジタルネイチャー研究室主宰
Wikipediaより引用
落合陽一さんは、テレビで見るよりもずっと優しい雰囲気で、テレビで見るよりもずっと聞き取りずらかった( *´艸`)
早口なのもあるけど、舌が短いのか長いのか。そういった聞き取りずらさ。
文句を言っているわけでもないし悪口を言っているわけでもありません。
本気で聞き取りずらいんだな。と笑ってしまったのである。
ああ、多分、メディアで見ていて嫌な印象を持っている人も、本人を見たら興味が出るんじゃないかな。とも思いました。
ニュースゼロがすごい反響だったからね。そう思ったんです。
めちゃくちゃ優しそうだったし、おそらく本当に優しい人なんだろうと話を聞いて思いました。
アトピーが治るアート作品展示
入り口を入るとすぐに飾られていた紫舟さんの作品です。読んだ瞬間に体がぞわっと鳥肌が立ってしまいました。
「勇気を出せ。たとえ、身体にいかなる欠点があろうとも、我が魂は、これに打ち勝つ。」
これはベートーヴェンが耳が聞こえなくなった時の言葉ですが、この文字にこの迫力。そして、心の中に入ってくる感じ。
一瞬で紫舟さんの世界に引き込まれてしまいました。
嵐の番組に紫舟さんが出られたときの作品も展示してありました。が、写真撮ったのに、帰ったら見たら全部消えてた。なぜ!?
これは同じく入り口付近に飾られている落合さんの作品で、最初は「ん?どういう事?」という感じでしたが、話を聞いて納得しました。
落合陽一さんは、テクノロジーやデジタルという分野において有名ですが、ご本人は「自然物×機械」というのがお好きなんだそうです。
「おお、だからこの作品!」と納得。
私は養老孟子先生も追いがちで、「パソコンをもって森へ行け」と言っていたのを思い出してしまいました。
テクノロジーやら機械やらAIやら、未来を見るのに必要不可欠になってくる課題ですが、それだけではなく「融合」が大切だということ。
話題になるとそれだけをピックアップしてしまいがちですが、そうじゃなくて、色々なものの良いところをかけ合わせて、もっと良いものできるよね。っていう。
落合さんは、テレビやメディアで取り上げられている姿を見ると複雑な印象も受けますが、もしかしたら実にシンプルな考え方の人なんじゃないかな。とも思いました。
やっぱり好きである。落合陽一。
アトピーとアート
紫舟さんが元々アトピー持ちで「何か一緒にできたらいいね。何がいいかな」と話をしているときに、紫舟さんが「アトピーがかゆくて・・・。」という流れで、アトピーをアートやサイエンスで改善できないか?となったんだそう。
なぜアトピーとアートなのか?という事ですが、
例えば何かに集中している時(アート作品を作るときなど)、かゆみやアレルギー症状が収まっている。そんな体験もこのプロジェクトのきっかけになったそうです。
そう、集中力はすごいのです。痒みだけではなく、その他にも痛みや色々なものを忘れてしまう。
何かに集中していて色々忘れてしまい、魚を焦がしてしまうこともあります。洗濯機の中に汚れものが入ったまま午後になっている時もある。
ん?それはすっかり忘れているだけなのでは?
・・・。いや、そういう事なんですよ。多分。それがかゆみを忘れるという事につながるんだと思いました。
掻くという行為は『快楽』。と紫舟さんはおっしゃっていました。
確かにそうだな。と思います。掻いているときは気持ちいい。ボリボリという音も、皮ふがめくれて行く感覚も、気持ちがいい。
これは、脳が快楽を感じているのだそう。その脳が快楽を感じるのであれば、自分の身体ではなく他のもので代用できないか?という発想。
【アートの役割】
・脳を拡張すること。(常識や固定概念、価値観をひっくり返す)
・新しい考え方を提示すること
展示されていた作品は、その代用として作られたものでした。
さすがアーティストだね。
じゃなくて。そうか、アーティストじゃないけど、考え方や自分の中の固定観念を無くせば私でもできるようなことはたくさんあるかもしれないな。と気づきを教えてくれる展示会でした。
アートとは?
そもそもアートとは何か?という疑問に、トークショーの冒頭でお二人が話されていました
「なぜ人はアートを見るのか?」という紫舟さんからの疑問に対しトークショーが始まりました。
この先未来において、AIが進み一番増える職業が「アーティスト」と言われているんだそう。
ゾゾタウン?月に行ける?
いやいや、
その前に、なぜ私たちはアートを見るのか?という疑問を持っただろうか。
美術館や博物館に行く自分に、なぜ行くのかという疑問はあるだろうか。
日本にいても海外旅行に行っても美術館や博物館を訪ねる。そんな自分の行動を考えてもいないのではいでしょうか?
紫舟さんがおっしゃるには、「ヒトはそんなに物事を考えていない」ということ。
アートの役割は、代わりにその考えをしているということでした。
うわぁ!そうかも!と思ったのが第一印象。
自分が考えていることは一方的で、色々な事が小さくまとまったことしか考えてなかったかもな。と。
さっきもありましたが、機械と自然の融合っていうのを考えられていたか?って思ったら、普通考えないですよね。
落合陽一さんの考えるアート
落合陽一さんのアートとは、「自分がカッコイイものがカッコイイ」という見解でした。
他人が共感しなくても、自分がカッコイイと思たものはアートなんだ。と。
そういう気持ちでモノづくりをしているそうです。
でね、やっぱり好きだな~落合さん。と思ったのが、「自分の好きなものを作って誰かのためになるなら他人に共感されなくてもいい。」と言っていたこと。
「みんな違ってみんないい」と、金子みすゞをサラッと出してくるところも素敵だ。
自分だけで満足することもあるが、それが誰かの役に立つという風に考えられる人はどれだけいるかな。
出来そうでできない。頭がいいから人の役に立つものが作れると思う人もいるかもしれませんが、多分そうじゃない。根本的な思いの違いなんだと思う。
アトピーが治るアート作品
何点か展示されているアートの説明もしてくださいましたが、時間がなく途中まででした。
アート作品の上に紫舟さんが書いた作品が飾られていましたが、一つ一つを見てしまうと「?」となるようなものもありますが、アート作品に付けられたキャッチコピーのようなものでした。
例えばこれ。
アトピーには効果的な温度や湿度があって、角質層の水分を10%に保つこと。なんだそう。そして、かゆみを感じた場所を冷やすことが有効的だという。
私は寝ている間にボリボリと掻きむしってしまっていたので、アイスノンを腕に巻いて過ごしていた時期があります。
お酒飲むと体が熱くなるから荒れている部分がかゆくなってしまう。そんなときも私の味方はアイスノンだった。
色や言葉での暗示効果も期待できるんだそうで、このマスクの色はそういった効果も狙っているみたいです。
これは、言葉で暗示するために写経のように書くためのもの。書かれているのは冷たいと思うもの。
レアチーズが冷たいかは謎であるが、(冷蔵庫に入ってるからか?)確かに写経は良いですよね。集中する。
声に出して読んでもリズムが良く良いんだそう。
そう言えば、リズムも良いと話していました。人間は、実は一定のリズムをとるのが苦手なんだそう。
歌を唄っていても一定のリズムではないし、1秒間ずつ数えていても本当にきっちり1秒間を数えられていないんだそうです。
でね、あるリズムってα波が出てリラックスできるんですよね。例えば電車とかはそうなんですよね。
ストレスを感じている時や緊張が続くときに痒さが増すことがある。だからリラックスすることが大切。というので、脳にリラックスさせる物質を出させることもかゆみを抑えるのに良いんだそう。
もう一つリラックスできるのに「ガム」なんだそう。ガムが付いたメトロノームも展示されていました。なるほど。
ガムをかむとリラックスしてセロトニンが出るそうです。私が聞いたことがあるのは確か、10分くらいが効果的でかみ続けてもダメなんだとか。
で、リラックスさせるためのもの。
実戦でかぶった姿がかわいらしかったです。
その他にも色々説明してくれました。
アトピーやアレルギーは心の問題もあって、例えば花粉の季節だな~と思うと痒くなってしまうとか、そのことを考えるとアレルギー反応が出てしまうとか。自分で自己暗示をかけているからというのは大きいんだそう。
痒みというのは脳が感じていることで、その脳をテクノロジーでどう動かすか。というような展示作品でした。
まとめ
私はアトピーではなくアレルギーなのでアレルギーに反応してしまうものに触らなければすむだけなんですが、きっとアトピーの人は大変だと思うんです。
後輩に重度のアトピーの子がいたんですが、毎日赤い部分が違うし、疲れると顔に出ちゃうんですね。
で、やっぱりステロイドが手放せないわけで、私も一番強いステロイド使ってたのでよくわかるんですが、「コレって一生続くの?」と考えてしまう。紫舟さんもそう言ってました。
今回はアトピーに対しての作品でしたが、他にも色々できるだろうな。と思いました。
落合さんは耳の障害のある人達でも音楽が楽しめるように、振動を身体で感じるものを作ってましたね。
今は身体的に障害のある方のために何か出来ないか。という取り組みをされているんだそう。
子どものためや、貧困の国の人たちのためや、何か自分にも色々できるのではないか。と考えさせてくれました。
こういった考え方やもののとらえ方があるんだという事を知れて良かったし、自分がいかに固定概念の中に生きているか分かりました。
誰かのためになる何かを自分で作れるかは分かりませんが、行動してみようと思いました。
心が動かされただけじゃダメで、いや、ダメではないが、行動力大切ですよね。