もう10年位前でしょうか。「山ガール」なんぞが流行りましたのは。
昔は嫌いだった山登りでしたが、試しに登ってみたらはまってしまいました。
その頃から旅のスタイルも変わって、山とか川とか行くようになりました。
とは言っても、そんなに険しい山は登りませんし、ほぼ日帰り。もしくは宿です。テントは張ったことないです!
そのころ、漫画も本も読みあさってました。
実際にその場所に行くと、感動します。「ここかぁ(*´▽`*)」と。
山に登りたくなる漫画の紹介です。もちろん、登らない人も楽しめます!
【岳】全18巻
【岳】のあらすじ
若くして世界の名峰に登頂し、アメリカで山岳救助経験を積んだあと、日本へ戻り主に北アルプスで山岳救助ボランティアとして活動していた島崎三歩。そのもとに、椎名久美が長野県警山岳遭難救助隊の新人としてやって来る。
救助隊チーフの野田とボランティアの三歩の指導を受けて訓練、救助をこなしていた椎名だが、実際の現場で遭難者を救うことが出来ない現実に自信を失っていく。そのような厳しい環境にありながらも、なぜ人は山に登るのか、救助を続けるのかを問い続け、様々な現場を経験することで、他の隊員と共に山岳救助のプロとして成長していく。
Wikipediaより引用
もうねぇ、名作です!!
どれだけ散歩さんに救われたか!!(私が)
小栗旬さんと長澤まさみさんによる映画もありましたが、それは横に置いておいて、三歩さんの強さと優しさ、久美ちゃんの成長、色々な思いで山に登る人々。色々な人が出てくるので面白いです。
楽しさだけではなく、山の厳しさや怖さも教えてくれます。人はこんなにも強くて、こんなにももろいものなのかと。感動します。
舞台は主に北アルプスの穂高岳、槍ヶ岳周辺で、三歩さんは普段はテントを張って生活しているんですが、何かあると上高地まで降りてくるんです。
で、私は「岳」を読んで上高地行きました!
これは上高地の梓川。穂高岳や槍ヶ岳は登れませんでしたが、ここから3時間ほどかけて横尾までトレッキング。
本当に、岳の世界でした( *´艸`)上高地はまた行きたい場所です。
散歩さんは、山で自分でコーヒーを入れて飲むシーンが結構あります。それがまたおいしそうでして、飲んだよねぇ。
自分でいれたわけじゃないですが、コップとかバーナーとか、アウトドアショップですごいチェックしてましたねぇ(。-∀-)
話はオムニバスで読みやすいです。山に登らないにしても、命の大切さとか、自然への敬意とか、色々学べる漫画です。
【孤高の人】全17巻
【孤高の人】のあらすじ
孤独な青年・森文太郎は転校初日、同じクラスの宮本にけしかけられ校舎をよじ登ることに。一歩間違えば死んだかもしれない、だが成し遂げた瞬間の充実感は、今までになかった「生きている」ことを確かに実感するもの…。文太郎はクライミングへの気持ちを加速させはじめた――!!
Amazonより引用
元は、新田次郎さんによる山岳小説です。
小説は、実在の人物である登山家の加藤文太郎の生涯について書かれていますが、漫画の方は小説を元に書かれ、小説とはだいぶ異なった作品になっています。
小説では日本の山を単独登山していますが、漫画では、主人公、森文太郎が高校時代にクライミングと出会い、世界の山に挑みます(日本の山も登ります)。世界で一番登るのが難しいとされているK2への挑戦。そこへ携わる人たちとの人間関係。
精神漫画と言いますか、結構病んでます。少々グロテスクな場面もありますが、絵のきれいさ、迫力は素晴らしい!
無謀な主人公、精神世界、絵。賛否両論ありますが、ただ、一人になる勇気は持てます。でも、愛もあります。森文太郎の笑顔は本当に人間味を感じます。
やったよねぇ。ボルダリング。
ちなみに、バックパックにペットボトルを入れて鍛えるシーンがあるのですが、真似したよねぇ(。-∀-)
山に魅了されると、岩にも魅力を感じるようになります。実際にチェーンのついた岩を登った時の恐怖感と高揚感。
切り立った崖を一歩踏み間違えれば転がり落ちるだけで、その場で信じられるのは自分の足だけなのです。
小説「孤高の人」の最後は遭難ですが、漫画は良い意味で裏切ってくれる。
厳しい状況が続きますが、冬山とか縦走とか、世界の山に挑戦したくなります。
【神々の山嶺】全5巻
【神々の山嶺(いただき)】のあらすじ
メンバー全員が45歳以上で構成される中年のエベレスト登山隊は二人の滑落死者を出し失敗に終わる。遠征に参加したカメラマンの深町は帰国する隊員と別れ、あてどなくカトマンズの街を彷徨う中、ふと立ち寄った古道具屋の店先で年代物のカメラを目にする。エベレスト登山史上最大の謎とされているジョージ・マロリーの遺品と見た深町は即座に購入するが、カメラは宿泊先のホテルから盗まれてしまう。カメラの行方を追ううちに、ビカール・サン(毒蛇)と呼ばれる日本人から盗まれた故売品であることが判明するが、故買商からカメラを取り戻すために深町の前に姿を現したビカール・サンはかつて日本国内で数々の登攀記録を打ち立てながら、ヒマラヤ遠征で事件を起こし姿を消した羽生丈二その人であった。
Wikipediaより引用
神々の山嶺(いただき)は夢枕獏さんの小説で、漫画は小説を原作として描かれたもの。V6の岡田くんの主演で映画にもなりました。漫画の深町と岡田君の顔の濃さは似てるかもな。
映画は「岳」より良かったかな。その辺は横に置いておいて。小説を先に読んで、面白くてはまり、友人に紹介するも、数ページで返却。
とにかく物語のおもしろさ!そうなると小説を読んだ方が良いのか?となりますが、個人差かな。
エベレスト登山を舞台にした物語なんですが、そことは別に、ジョージ・マロリーは世界で初めてエベレストに登頂したのか、してないのか!読んでてもハラハラします。
実際にジョージ・マロリーの遺体は見つかっているものの、エベレストの頂上に立ったのかはいまだに分かっていない。
「なぜ山に登る?」
「そこに山があるあら」
そんな言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、実際には、ジョージ・マロリーがエベレストに登るのはなぜか答えた翻訳です。
「なぜエベレストに登るのか」
「そこにエベレストがあるから」
実際にあった物語と照らし合わせて読むのが面白い所。
主人公の深町誠が、カメラマンとして参加したエベレスト遠征先カトマンズで、実在した人物ジョージ・マロリーが撮ったとされるフィルムを見つけます。
漫画を読んで行ったわけではありませんが、ネパールのカトマンズで、私はカメラを探したよね(。-∀-)
実際にカトマンズを見て、漫画の中でのカトマンズの感じは、すごく忠実だとも思いました。
そして、羽生丈二。単独登山者でエベレストに挑戦します。
私はジョージ・マロリーってどうだったの!?と思って読んでしまいましたが、「神々の山嶺」も見どころは羽生丈二の人生である。もはやこの物語の主人公は、羽生丈二と言うべき出だな。
そんな、壮大な物語です。面白い!
【しずかの山】全3巻
【しずかの山】あらすじ
日本人登山家・高遠静は、とある理由によりネパール・ヒマラヤ山脈にあるナムチェ・バザールに住み、山岳ガイドとして暮らしている。彼がガイドとして出会う、様々な人間の葛藤のドラマを描いた物語。
Wikipediaより引用
題名やあらすじからは想像できないくらい壮絶な物語です。主人公の高遠静は、ネパールのナムチェ・バザールに住んでいます。2巻では、なぜネパールにいるのかがわかります。そして3巻では壮絶な事件に巻き込まれます。
「しずか」というくらいだから、ゆったりした岳のような物語かと思いきや、笑っちゃうくらい本当に壮絶です!!そりゃもう壮絶です!!
というのも、最初は、登山の世界にも色々あるんだ。と思いながら進むんですが、しずかの巻き込まれた感半端ないです。
もはや山岳漫画・登山漫画ではないようにも思いますが、エベレストではないけど、ネパールの山々が舞台になってます。「マチャプチャレ」「アンナプルナ」「ナンガ・パルバット」といった、エベレストとは違う世界で有名な山が出てきます。
ヒマラヤ山脈は、美しくも恐ろしいのである。
これはネパールのポカラから撮った写真。「エベレスト!?」と思いきや、「マチャプチャレ」です。エベレストよりもマッターホルンに形が似ています。「ネパールのマッターホルン」とも呼ばれています。
マチャプチャレは神聖な山として、登山が禁止されています。
「こんなにも美しいのか・・・」
エベレストは有名ですが、ネパールでトレッキングと言えば、マチャプチャレやアンナプルナ連山のふもとを歩く玄関口がポカラです。
エベレスト、K2、マッキンリー、アイガーなど、厳しい山として出てくることはありますが、ヒマラヤ山脈の中でもアンナプルナ山脈を描いているのは「しずかの山」くらいではないだろうか。
【山と食欲と私】連載中(2019年7月現在10巻まで発売中)
【山と食欲と私】あらすじ
27歳、会社員の日々野鮎美は、「山ガール」と呼ばれるのを嫌う自称単独登山女子。美味しい食材をリュックにつめて今日も一人山を登るのでした。欲張りウィンナー麺、雲上の楽園コーヒー、魅惑のブルスケッタ、炊きたてご飯のオイルサーディン丼等々。読むとお腹がすく&山に登りたくなる!
Amazonより引用
今までの登山漫画は、厳しさや命みたいなものが多かったですが(滑落、ザイル、パートナーとの別れなど)、「山と食欲と私」はほのぼの感がたまらない。
純粋に「山に登りたい」と思う漫画です。低登山お出てくるので、山に登らない人でも読みやすい。
実際私はテント泊はしないんですが、「やってみようかな」とか思ったり、「コーヒーくらいは持って行ってみようかな」とか思ったり、「そうか!缶詰だけでも良いよね!」と思ったり。
実際私は、休憩や山頂では物を口にしないんですが(胃に物が入ると、動けなくなるタイプなもんで(*´з`))、山での食事も楽しいかもしれない。と思った漫画です。
それまでも山での食事風景が描かれた漫画はありましたが、「あぁ、何か良いなぁ」と思ったのは岳以来。(岳は主にコーヒーですが)。
漫画では「おいしい~( *´艸`)」となる登山飯ですが、これが私の登山飯だ!!
いや、美味しいよ(。-∀-)
そんな「山と食欲と私」のレシピは、「山ではなく家でやってみよう!」と思うものもあります!登山ではないアウトドアにも使える。
おもしろいです。
まとめ
私は「登山が好き!」というわけではありませんが、読むとテンションが上がってしまいます。
まだまだ読んでない山岳漫画はありますが、読んだらきっと登りたくなるんだろうな~~。と考えてるだけで、ちょっと山に行きたくなってます!!
聖地巡礼とまではいきませんが、漫画に描かれた場所に立つのは面白いですね。感動が倍増します(*´▽`*)