池上彰さんの番組は知識のない私にも分かりやすいので、勉強になるし見ています。
今回見たのは【緊急!池上彰と考えるニュース総決算2018ニッポンが危ない】という番組。
その中では「7つの危険」についてやっていました。
・常識が通用しない自然災害
・魚の値上げが止まらない
・相次いだパワハラの告発
・プラスチックごみ問題
・「水道法改正案」で何が変わる?
・大学の不祥事に潜む大問題
・外国人労働者受け入れ拡大
う~ん(; ・`д・´)全部知っておかないといけない気がしますよね。
その中でも私が気になっているのは「プラスチックごみ問題」。
以前、やりすぎ都市伝説で芸人の田畑藤本の藤本さんが発表していた「プラスチックごみ問題が招く人類の未来」というのも見入ってしまいました。
今回の池上さんの番組の中でも話題になっていて、少し違った見解もあったので触れたいと思います。
※追加記事も差し込んでいます。
プラスチックごみ問題
2018年7月、スターバックスが2020年までに使い捨てのプラスチック製ストローを廃止すると発表しました。その後、日本の企業をはじめ世界中に廃止の動きが拡大。
その背景にあるのは、中米コスタリカでウミガメの鼻に詰まっていた長さ15センチにもなるストローなど、海洋汚染です。
現在プラスチックごみは、世界の海に年間800万トンも流れ出ているんだそう。
800万トンって!!
やりすぎ都市伝説では毎年1000万トンって言ってたっけな。
【追記時】
やりすぎ都市伝説で藤本さんが言っていたのは、プラスチックが海に流れて紫外線や波に触れることで小さくなり(マイクロプラスチックと言います)、それを魚が食べて、結果として人間の体の中にも入る危険性です。
実際には人間もすでに食べ物から取り込んでいると言われていて、1週間でポイントカード1枚分ほど口に入れているそうです。人間の体に被害があるといったケースはないものの、健康を害するリスクがあるかもしれません。
魚以外にも「珊瑚」もマイクロプラスチックを食べているんだそうです。
温暖化の影響などで30年以内に世界中の珊瑚が消失する恐れがあると警告されているそうなんですが、マイクロプラスチックでさらに危険が大きいんだそう。
珊瑚がマイクロプラスチックを取り込むと、光合成ができなくなり成長できなくなるんだって。珊瑚は魚の住処になっていて、珊瑚が無くなることで餌も採れず居場所がなくなり魚の数も減少ということ。
ハワイでは2012年にオキシベンゾンとオクチノキサートが含まれる製品の販売と流通が禁止される予定ですが、世界中で珊瑚に流れ込む日焼け止めは約1万4000トンにもなるんだそう。
ハワイ近海では、すでに40%以上の珊瑚が減少しているんだとか。プラスチックだけじゃないんですね。
それにしてもの数です。
番組内では、「このニュースには環境問題の他に知られざる危機が潜んでいる!」と。
気になる気になる。って見てたんですが、その事実は意外なものでした。
プラスチック廃棄量世界2位の日本
実は日本は、一人あたりの使い捨てプラスチック廃棄量が世界で2番目に多いんだそう。
これは知りませんでした。勉強不足(;^ω^)
これはこれで問題よね。って思ってしまいましたが、だからこそ日本が危ないってことなのかもしれません。
【追加記事】
海外ではスターバックスが「ストロー廃止」として大きく取り上げられましたが、その他にも、マクドナルド、米ディズニー、 イケア(IKEA)、ハイアットホテル、ボルボ、マリオット・インターナショナル、ユニリーバなどの企業でもプラスチック製品の廃止や撤去を行うそうです。
日本では、先日ユニクロが「レジ袋を紙袋に変え有料化」というニュースがありましたが、その他にも、すかいらーく、三井住友海上火災保険などの企業がプラスチック製品の廃止に取り組んでいます。
世界が日本のごみの受け入れを禁止
日本は大量のプラスチックごみを海外に輸出しています。
それは、年間150万トン。そのうちの130万トンが中国に輸出されていました。
中国では日本のゴミを買い取っていました。
それは、人件費が安い中国ではプラスチックを石油から作るよりも輸入したごみを分別してリサイクルをした方が安いからというもの。
しかし、中国では日本のごみの輸入を禁止してしまいました。
中国に輸出されているごみとは?
では、日本から中国に輸出されていたごみは一体どのようなものだったのでしょうか。
日本でもごみの分別は家庭でも行っていると思いますが、こういった分別ごみは日本で処理されているらしいのです。
しかし、分別されていないプラスチックごみがありました。
それは、オフィスや飲食店、自動販売機の横などで置かれているごみ箱。いわるゆ「事業ごみ」と呼ばれているごみです。
表面的には「ビン・カン」「ペットボトル」などの分別表記がされているものの、中を見ると1袋しか配置されていなくごみはいっしょくたにされています。
当然、いっしょくたになったごみはこの後分別しなくてはいけないのですが、そのためには人件費が非常にかかります。
では、人件費がかからない所に持って行けばいいんじゃないか。というわけで、ごみが分別されないまま海外に行ってしまうんですね。
それが、人件費の安い中国だったんです。
中国が日本のごみの輸入を禁止したわけ
日本は年間150万トン輸出でき、約596億円の収入になるんだそう。
中国は安く済む、日本はごみを輸出できる。といった、Win-Winの関係だったんです。
中国では輸入したごみを分別していましたが、そこで使われていた洗剤が河川に流れ出て深刻な環境汚染を引き起こしています。
そこで、プラスチックごみの輸入禁止に乗り出したというわけです。
中国のごみ輸入禁止に伴い、日本では輸出できなくなったごみが増えています。
日本のごみの最終処分場の限界
輸出できなくなったごみをどうするか?という事ですが、日本でもごみ処理場はあります。
しかし、ごみ処理場で燃やしたごみは灰になり、その灰を埋める最終処分場が限界にきていると。池上さん。
日本の焼却施設数は、1120か所もあり世界一なんだそう。
その焼却施設で燃やされたごみが灰になり、最終的に最終処分場で埋められますが、その数は930ヵ所あるそう。
しかし、そのうちの4割は5年後にいっぱいになってしまうんだそうです。
ごみの埋め立て問題
番組内でゲストの眞鍋かをりさんが、「新しく処理場を作れないんですか?」と質問されていましたが、それも簡単にはいかない。と池上さん。
それが、ごみの埋め立て問題です。
日本は過去、高度成長期にごみ排出量が増え、江東区の東京湾「夢の島」にごみを埋め立てていました。
しかし、匂いもきついしハエも大量発生。
ヘリコプターから殺虫剤を散布している映像も流れていました。
・・・。恐ろしいね。今考えると恐ろしい。
で、江東区がいっぱいになってしまい、その後杉並区にごみの集積場を造る計画をしたんだそう。
そこで問題になったのが、住民の猛反対。これを「ごみ戦争」というそうです。
「こっちに持ってくるな」「なんで我々だけなんだ」と。
・・・。自分が出してるごみなのにね。
・・・。自分のはいいけど人のごみは受け入れたくないという心理ね。
・・・。みんなの健康がかかってるって、それは他でもそうなのにね。
・・・。
ごみの先進国スウェーデンに学ぶ
結局は、ごみを埋める量を減らさなければいけない。そのためにはきちんと分別して資源として再利用するしかない。と池上さん。
そこで番組内では、分別によってごみを劇的に減らしている「ごみ対策先進国」とも呼ばれているスウェーデンに取材に行っていました。
スウェーデンでの細かい分別
スウェーデンでは、街の中に置かれているごみ箱も、「プラスチック」「金属」「ビン」「カン」「新聞」など、全部で6種類にも分かれていました。
紙は、ダンボールなどのかたい紙、新聞や雑誌などの柔らかい紙に分けるそう。
また、一般家庭でも異なる色のごみ袋に細かく分けて捨てています。その種類は7種類。
スプレー缶の噴射口についているプラスチックもペンチで取っていました。
そういえば、日本でもペットボトルの蓋じゃなくてペットボトル側に残されたプラスチックを取るような製品が売ってますよね。
封筒は、住所などが見えるプラスチック製のフィルムと紙を分別。
ボールペンはすごかった。芯は切り取り、金属とプラスチックの部分に分別。さらにグリップ部分は燃えるごみに分別。
付箋も同様、ノリのついた部分は燃えるゴミ。紙はリサイクル。
再利用率は99%にもなるんだそう。
この問題で気づきました。プラスチックごみを再利用するための回収が、私が住んでいる地域では行われていませんでした。
リサイクルマークがついている製品があるでしょ?例えばシャンプー、リンス、洗剤などのボトルや歯みがき粉など。
ペットボトルや発泡スチロールの容器は捨てる場所が分かれているものの、リサイクルマークがついているにも関わらず「可燃ごみ」として分類されていたんです。
企業が努力しても、これでは問題解決にならないとも思いました。
【追加記事】
日本のプラスチックごみのリサイクル率は86%。その多くはプラスチック製品になってないそうです。
プラスチックごみのリサイクルには大きく分けて3種類あるんだそう。
・マテリアルリサイクル(再生されるプラスチックごみ)
・ケミカルリサイクル(分子レベルまで分解して燃料などに使われるプラスチックごみ)
・サーマルリサイクル(ごみを焼却する燃料として燃やされるプラスチックごみ)
86%のうち、マテリアルリサイクルは約23%、ケミカルリサイクルは約4%、サーマルリサイクルは約58%。
再生すると品質が落ちコストがかかるそうで、だから再生されるプラスチックごみは23%止まりなんだって。一番良いのはプラスチックの廃棄物を減らす事。レジ袋の有料化などもそういった理由なんだそうです。
スウェーデンのごみ集積場
各家庭で行われたごみはその後集積場に集められますが、しっかり7色に分けていたのにいっしょくたになっています。
ごみはベルトコンベヤーで運ばれていきますが、このベルトコンベヤーがすごいんです。
色の違うごみをはじいていくんです。自動分別です。
人件費の削減にもなるし時間削減にもなり、非常に効率的です。
プラスチックごみは再利用され、プランターなどのプラスチック製品になるそう。
新聞紙や雑誌などの柔らかい紙は、卵のパックなどに。
燃えるごみは、ただ燃やすのではなくエネルギーとして。
ごみで電気代が安くなる!?
スウェーデンでは、燃えるごみをエネルギーを作るのに利用されているんだそう。そのため電気代が安くなるそうです。
燃やすときに出た熱でお湯を沸かし、一般家庭の温水暖房に使われているんだそう。
日本には温水暖房ないですもんね。寒い国だからこそなのかもしれませんが、暖房代は月に7000円程度になるそう。
とはいうものの、ごみの燃料で電気が生み出せるというのはすごい。
また、焼却した際に出る灰も、加工して肥料や建材に再利用されているんだそうです。
トイレまでも分別!?
トイレ分別ってどういう事?って思いましたが、便と尿を分別できる便器があるんです。
尿は肥料に。便はバイオガスに。
スウェーデンにとって大事な資源になると。
昔、おじいちゃんは農家をやっていたんですが、普通に排便や排尿を肥料として使ってたって聞いたことがあります。
昔って言っても、もう何十年も前ですが、ぼっとん便所だったんですね。いや、でも、農業をやめてからもぼっとん便所のままで、私は子供の頃、回収されていく排尿を見たことあるな。
って、話はそれましたが、今は便から生まれたバイオガスは車の燃料にもなるんだそう。ガソリンより安いんだって。
スウェーデンのストックホルムの市バスは、100%バイオガスで走行してるそうです。
さらに、下水が再利用されビールにまでなっていました。
・・・。(*”ω”*)
もちろんそこには、ろ過する技術の高さは必要だと思いますが、それにしてもすごい!
【追加記事】
スウェーデンとは離れますが、タイでもプラスチックごみの処理が問題になっているそうです。
タイでは信者の方々がお布施としてお寺に持参し集められるそうで、そのプラスチックごみを境内でプレスし、繊維として再利用するんだそうです。
線維と綿を合わせて布ができ、そこから袈裟が作られるんだって。さらに、学校の制服や寒い地方での毛布や防寒具などにも利用しようというプロジェクトもあるんだそう。
ごみを受け取るスウェーデン
スウェーデンではごみを使った発電の需要も増え、年間200万トン以上ものごみをヨーロッパ諸国から受け取っているそう。
ごみ不足なんだそう!
これは輸入として買い取るというわけではなく、処理費用として1トン8000円で受け取るという。
教育が必要?
スタジオで、「やらなかった人に罰があるんですか?」という質問に対し、池上さんは、みんなで「やってないの?」という話しになる。とおっしゃっていました。
スウェーデンでは、幼稚園からごみの分別を教えているんだそう。
確かに、大人になってやろうと思うと大変だったりしますよね。
前に住んでた地区がものすごいごみの分別が厳しかったんですが、慣れてなくて大変でした。
そういえば、実家ではペットボトルの蓋を集めて小学校に持って行ってたな。ワクチンになるっていいますよね。スーパーの前でも分別されてるのを見たことあります。
今も母がどこかに持って行っています。
私も勝手に実家に持って行っています。
結局ペットボトルの蓋を売ってるそうですが、その先は?って考えちゃったよね。
こういう番組見てしまうとちょっと多く考えちゃいますが、きっとこれは大切な事だ!と自分に言い聞かせてます。
で、やっぱり大切なのはちゃんと行動すること。と自分に言い聞かせてます。
日本では道もキレイだし川もキレイって思ってたけど、それを処理する場所が日本じゃなかったんだって分かりました。
分別はもちろん、再利用するために自分には何ができるかってことも重要ですよね。
確かIKKOさんの家にはごみ箱がないって聞いたことがあります。キレイ好きってのもあるのかもしれませんが、何か肥料にしてたりって言ってたな。