【働きマン】。20代の頃にはまってた漫画で、愛読してました。
仕事で「クソッ!」って思った時に毎回読んでました。
最近、仕事のことを振り返ることがあって、久しぶりに読みだしたら止まらなくなりました。
あぁ、私ってやっぱり仕事人間だったのかよ~(;´∀`)
でも、何度「働きマン」に助けられたか。
ありがとう、安野モヨコ。
働きマンは名言だらけです。
働きマンのざっとしたあらすじ
松方弘子は28歳で独身。そして、週刊『JIDAI』編集部の女性編集者である。弘子は編集長・上司・同僚たちと一緒に右往左往しながらも良い雑誌を作るために日夜奮闘する。寝食を忘れ、恋人との逢瀬もままならず、ジレンマに悩み、誰かとぶつかり…。それでもいい仕事をするために、弘子は職場で、取材で、そして自宅で、「働きマン」になる。
一所懸命に働く人に、男も女も関係ない。弘子や彼女に関わる人々を通して「仕事とは」、「働くとは」をテーマに描いた漫画である。
Wikipediaより引用
主人公は週刊JIDAIの編集者である松方弘子(28歳)。
ハキハキしていて正義感が強く気も強い松方ですが、時に見せる弱さも人間味を感じられます。
主人公は松方ですが、話毎に松方だけではないメインの人物がいるというのも面白いところです。
基本的に1話完結なので読みやすいです。
働きマン1話【女の働きマン】
松方が後輩の渚マユに向かってサラッというセリフ
マユくん!!
「やりたい企画」と「通る企画」は違うのだよ
サラッと描いてありますが、何だかグサッときてしまった。
その前に、マユは「自分のやりたい事じゃダメ」と言われ企画が通らず悩んでいるのもサラッと描いてあります。
仕事ってそうよね。自分のやりたい事だけじゃだめよね。と、言い聞かせてみた。
彼氏の夕食の誘いを断り取材に向かう松方に対し、新人の田中が「迷わず仕事・・・すか」と言うんですが、その時の松方の心情が何か、ゾワっとしてしまいました。
迷わず仕事をとる自分がかっこいいなんて思ってない(全く)
そんなことどうでもいい
この先にあるものを思えば仕事してて最高に気持ちいい瞬間
仕事モードオン!!
男スイッチ入ります
あぁ、そうか、仕事人間はやめられないんだな。って思いまいした。
あれだ。アドレナリンだ。アドレナリン出ちゃうんですな。
で、知らない間にやめられなくなってるんだ。
仕事しててゾクゾクすることとか頭フル回転させてる自分とか、楽しいことじゃないけど、知ってるとやめられないよなぁ。って思い出した。
働きマン2話【おいしいところを持ってきマン】
会社に脅しの電話が来て、帰り道につけられてるかもしれないと新二(彼氏)に電話をします。
「今から来て」という松方に、「明日出張だから行けない」という新二。
あたしが男でも 多分 同じことを思うだろう
でもここで泣かれたら荷物持って寝不足カクゴで女の家へ行くよなだから泣けない
ハッハ~(;´∀`)不器用。仕事できるけど不器用。生き方が不器用。
みんながみんなそうじゃないけど、仕事の時と同じように深読みし過ぎるんだよな。
多分・・・。
ちなみに題名のおいしいところを持ってきマンは、上司の成田君男。
原稿に書いちゃいけないことを書きたい松方に対し、クールに優しく対応する器用に立ち回る上司。
何事もバランスだと思う
余裕なくすと自分を見失うから
大人だわ。
・・・大人だわ。
働きマン3話【張り込みマン】
納豆巻きが出てくるのはこの回です。
初めて読んだ時は納豆巻きをよく買ってました。
張り込み専門の菅原の話。
嫌われるのは慣れている。誰かがやらなきゃならない仕事。と思っている菅原に、松方が「辞めたら誰かがやる」と簡単に言ってしまいます。
そんな菅原は空の写真をを撮ることを趣味にしています。
ばかばかしいことだと知っている
自分がどんなにちっぽけかも知ってる
人に言えるような立派な仕事をしてるわけじゃないそれを忘れないように
そして迷わないように
あぁ、仕事って色々だな。自分のやりたいことを仕事にしてるのに、グチグチ文句ばっかだな。
色々忘れてるんだろうな。
空の写真でも撮りに行くかな。
働きマン4話【ラーメンマン】
松方が出した「うどんバブル崩壊 ラーメンに回帰する人々」という企画が通ったものの、他の企画も担当している松方は担当できず新人の田中が担当になることになります。
「じゃぁくわしい人教えてください」という田中に対して松方の心情
まず自分で調べろよ!!
「ラーメンにくわしい人」に聞く前に!
ってか「くわしい人」も自分で探せよ!!
怒るのも嫌・・・・・・
怒るもんか・・・・・・くそ!!
酒が飲みたい
後輩に対しての突っ込みにも共感です。
まぁ、ゆとり世代とかさとり世代とか色々ですが、ゆうてもそれぞれで、ゆとりでもなく、さとりでもない世代にだって似たような特徴の人はいるわけです。
漫画の中の松方はどちらかと言うと熱い人間で、そういう感情も分かる。
でも、そういう熱いのを押し付けないでよ。というのも分かる。
で、松方が頼るのが、スクープじゃない担当をしているラーメンに詳しい「こぶちゃん」。
あるスクープ記事がダメになってラーメン特集のページを増やすことになります。そこでこぶちゃんの出番だったわけですが、終わった後の名言
仕事とかプライドとか
礼儀とか
真面目にやることか
常識とか
さまざまなことそれの7割は無意味だ
いや訂正
意味などそもそも
なくてもいいのだ
週刊詩ではスキャンダルやスクープ記事が花形とも言えるのかもしれないが、それ以外の日常も基本。
無意味か・・・。
そうかもなぁ~。って読んでました。
本当は日常のちょっとしたことの方が大切だったりするのに、仕事の内容にもやもやしたり後輩にキリキリしたりは無意味なのかもなぁ。と。
プライド。
変なプライドは無い方が良いって思ってるのに、心のどこかで捨てられない自分はいるんだろうなぁ。
って、反省?見直し?
働きマン5話【あやまりマン】
松方の彼、ゼネコンで働く新二の話です。
編集者とは関係ない話で、「なんか、サラリーって!」って感じで、入り込んでしまった回でした。
新二が仕事先で週刊誌を読んでいて、それが松方が担当した記事だったときの回想。
なんか久々に自分の仕事がイヤんなった
「選手が不倫」て
そんな記事反響少ないし選手のダメージ大きいだけで
自分の目の前の仕事全力でやることが
何の役に立ってんだ?って思えて
というのは、松方のセリフ。
仕事の中で葛藤しながらもがいて、もう、仕事人間からしたら共感しかない。
でも、新二は「自分は全力でやってんのかよ」って言う。のも分かります。
仕事先の職員に謝って、彼女の待ち合わせに遅れて謝って、
今の仕事に満足してるか・・・ですか
仕事内容には・・・問題ないです
ただ・・・自分がそこで力を出せてるかって言うと
まだまだだなぁと
自分は周りの人間に比べたら何もしてないという気持ちだったり、力不足を感じたり。
28歳という設定だから、当時はそんなんだったなぁって共感したりしてまいた。
で、現場監督だった新二は営業に異動になります。
なんかな
こんなふうに後悔すんなら
もっとちゃんとやっときゃよかったな俺はなんであんなに考え込んでたんだろう
「この仕事のどこが好きか」なんて考えてるヒマがあったらどんどんやりゃよかったよ
今になってやっても遅えよ「後悔する」ようなやり方をしてたことに
激しく後悔する
20代の時に、この回読んでめちゃくちゃ泣きました。
後悔してなかったつもりが、涙が出るのは後悔してたんだろうな。と思うことが山ほどある。
人生の中でやり直せないことを思い出してしまうこともありますが、仕事のことも多いなぁ。と。
なんか、ちゃんと仕事したいなぁ。と。
なんなら、今読んでも泣きそうだ。
働きマン6話【振り向きマン】
松方の後輩、渚マユがメインの話です。
自分がやっとの思いで連載にこぎつけた作家の担当から外され、松方にうったえかけるマユ。
連絡先を無くしてしまい、違う出版社の松方の同期に聞くんですが、その同期がサラッと言った事。
熱心ないい子と
仕事のできる子は違うだろ
(; ・`д・´)
痛い・・・。痛いところをついてくる。
サラッと言ったことがグサッと来るのもこの漫画の良いところだと思うんですが。
マユはマユで、「自分がいるのはここじゃないハズ」と悩んでいます。
そんな風に思ってたこともあったわなぁ。とかわいく思えるのは歳だからだな。
ちなみに「振り向きマン」とは、マユが作家の方の仕事に戻りたくて目の前の仕事が手につかなくなってしまっている状態。
「振り向いてるヒマなんかねえんだよ」と編集長に怒られてしまいます。
働きマン7話【お姫さマン】
自分は嫁に行けるんだろうか、女としてあかんのではないか。と思ってる松方に対し、略奪愛の末結婚するという由美さんの話。
由美さんは人気コラムも書いていて、松方のようなタイプではなく女性を武器として働いています。
「いいなー女は」などと言われていまってますが、それはそれでなんだかカッコいいのである。
セクハラ?
そんなの別に気にしません
女で仕事もらえるならそれでいいじゃないですか
そういうの否定してるのって不自然でみにくいと思う
男だからとか女だからとか仕事には関係ないわけで、利用できるものはするというスタンス。私はカッコいいと思います。
そして、利用してやりたいけどなかなかできない。
松方も松方でカッコいい
女のコだと思って下手に出たらコレだよ
だから女と仕事すんの嫌なんだよじゃぁ あたしは男なのか?
いや・・・・・・
女だ!!闘う女だ!!
コレ、女だから共感できるけど、男の人が読んだらどう思うんだろう。
やっぱりうざいんだろうか。
働きマン8話【昔も今も働きマン】
松方が中学生の頃に夢中になって読んだビル火災の記事。それを書いたのは編集長だった。
というところから始まります。
「昔はすごかった」という編集長に対し松方は、「守りに入っちゃうんですか?」「時代ですか?」と聞く。
その時の編集長のセリフ
いいか松方
勢いだけがこの世の中で必要とされてるわけじゃない
侘しい夜も 侘しい人もあっての世の中だ
特に今は
年齢とともに情熱とか勢いとか、熱量が変わっちゃうのかなぁ。
でも、そうかもなぁ。
20代の頃に比べたら熱量違うもんなぁ。
分かってきたこととかもあるからかなぁ。
って感じてたんですが、編集長は違いました。
じゃぁ何で続けるかって?
・・・・・・
そりゃあアンタ アレだよ
楽しいから!!
漫画の中で編集長はあまり感情を表に出しませんが、そういうのがイイ。なんかイイ。
何にも言わない冷めた上司も、実は楽しんでるのかな。いや、きっとそうに違いない。
働きマン9話【根に持ちマン】
週刊「JIDAI」の編集者である堂島の趣味は山歩き。
ある山歩きの日、敵意を抱いている松方にあってしまうという話です。
「自分が仕事できないの他人のせいにしてるからダメなんだよ」と松方に言われ根に持っている堂島。
そんな中、上司の成田さんは大人でした。
堂島が仕事出来ようと出来まいと
お前が何か言う権利ないからね
反省はしているものの素直になれない松方。
わかるぞ!その気持ち!!「口は災いの元」だというのもわかるぞ!!
と、一人 酒を飲む私。
松方が山歩きをしているときに不法投棄をしている人たちに遭遇し、堂島に助けられます。でも根に持ってる。
働きマン10話【報われマン】
松方の彼、新二の【あやまりマン】のときくらい泣きそうになった。
というか泣きました。
営業の千葉君の話です。
編集と違って現実的で冷静な千葉君は、初版で出る書籍を5万部と言われるが2万部だと言い張ります。
松方が「もうちょっと愛情持ってよ」と言いますが、「俺が思い入れるか入れないかは自由でしょ」と返す。
そんな千葉君は、元々愛情をかけすぎて傷ついた経験があったのです。
一生懸命やって裏切られるのは嫌だ
裏切られて相手を憎むのも嫌だ思い入れるな 頑張るな
フラットに円滑に進めるには
結局それが一番いい方法
それはそれでわかるぞ!
いつの間にかそういう風に仕事している自分もいるなぁって思います。
でも、千葉君は熱くなっていくんです。
作家とはほとんど会うことがないという営業だけど、最後に作家さんに「売ってくれてありがとう」と言われます。
何だか忘れてた気持ちを思い出したような回でした。
読みだしたら止まらなくて、久しぶりにアドレナリン出まくってます。
※働きマンは4巻まで出ています。