20代の頃に愛読していた漫画【働きマン】
久しぶりに読みだしたら止まらなくなり、アドレナリンが出まくってる【働きマン】
11話から20話の名言です。
働きマンのざっとしたあらすじ
松方弘子は28歳で独身。そして、週刊『JIDAI』編集部の女性編集者である。弘子は編集長・上司・同僚たちと一緒に右往左往しながらも良い雑誌を作るために日夜奮闘する。寝食を忘れ、恋人との逢瀬もままならず、ジレンマに悩み、誰かとぶつかり…。それでもいい仕事をするために、弘子は職場で、取材で、そして自宅で、「働きマン」になる。
一所懸命に働く人に、男も女も関係ない。弘子や彼女に関わる人々を通して「仕事とは」、「働くとは」をテーマに描いた漫画である。
Wikipediaより引用
主人公は週刊JIDAIの編集者である松方弘子(28歳)。
ハキハキしていて正義感が強く気も強い松方ですが、時に見せる弱さも人間味を感じられます。
主人公は松方ですが、話毎に松方だけではないメインの人物がいるというのも面白いところです。
基本的に1話完結なので読みやすいです。
働きマン11話【一人前の働きマン】
取材することになっていた男性が、過労で亡くなるところから始まります。
「50人の侍」という企画を任された松方ですが、風邪をひいてしまい、さらに一緒に書いてくれる同僚が入院。
忙しい中で、亡くなった男性(ゲーム会社社長の三村さん)の奥さんに話を聞きに行きます。そこで「主人も風邪をひいてもやすまないで、休めって言っても全然聞かないのよ」と言われます。
「忙しい」からいい仕事をしてるわけじゃない
「いい仕事」をしたから偉いわけでもない
あたしはこの特集で何を伝えたいんだろう
・・・仕事ってなんすかね。
さらに野島という同僚が逃げ出し、他の仕事をしている同僚も手伝ってくれないという散々な松方。
そんな悩む松方は、自分と同じ年齢の時に三村さんはどうしていたんだろうとプロフィールを見ます。
そこに書いてあったのは、「人を使うことに苦労した」という内容。
ああ・・・・・・
あたしもそうだ一人でやってる気になって誰もついて来なくて
でもみんな同じように苦しんだり悩んだりしながら打破してきてるんだ暗闇の中で一人でいるように感じてたけど違う
沢山の先人達も同じような時期があって
それぞれ乗り越えてるんだ
コレ読んだ時、ちょっと救われました。そして気づきました。
独りよがりだったのか。と。
「社員が辞めない方法」とか、「下を育てる」とか、社長が書く本にはよく書いてあるなぁ。
新人の頃は新人の悩みがあったけど、上になるって大変よね。
働きマン12話【逃げマン】
松方が大変な時に逃げた野島君の話です。
反対方向に向かう電車に乗り、無関係の駅に着き、昼からビールを飲む野島君。
下っ端だから色々と雑用とかもやらされて、記事も書かせてもらえない野島君。
そんな野島君は、仕事のことが頭から離れません。
変種者たちは「逃げた楽ですからね」と言っていますが、松方は違いました。
・・・・・・
楽じゃないでしょ
その後はかえって苦しいよ
多分
うん。多分楽ではないんだ。
罪悪感がある野島君は、夜中に仕事場へ戻ります。そして、残業中の松方とばったり。
「今からでも何か手伝えることがあれば」という野島君に対し松方。
ふざけんな!!
「手伝う」じゃねーよ!!
てめーの仕事だよ
私は無断で逃げたことはありませんが、逃げたい気持ちは痛いほどわかる。
誰しも「違う方向の電車に乗りたい」と、一度は思ったことがあるんじゃないかと思う。
でも、口が悪くなるほど追い詰められている松方はイイ。
働きマン13話【面接マン】
松方が面接官に任命され、面接をする話。
面接者にはリラックスさせ、圧迫面接は厳禁。と言われ、「大事にするから打たれ弱くなる」という松方に対し、営業の千葉君は「傷ついたとかで来なくなっちゃう」と。
そのときの松方の心情。
闇雲に厳しくするべきじゃないのはもちろんだけど
傷つきやすい人に合わせてゆくのが優しさだとは到底思えない
うんうん(´-ω-`)私もそう思う。
これ、世代ですかね。
職場で厳しく育てられて、むしろそれが優しさだと気づくのは後なんですが、優しくするだけが優しさじゃないわな。
この面接官中にグラビアタレントのスクープが載ることになりそうで、そのグラビアタレントは大手事務所だという。
つまり、そのグラビアタレントも他のタレントも一切使えなくなる。
同じ面接官がグラビア担当で、言い合いをしながら面接。
松方は学生に申し訳ないというが、同じ面接官をしている上司は「面接はそれでいい」という。
いつだって 自分にとって
ベストの状況が用意されてるわけじゃない
なるほどです。
怒ってる人もいれば
泣いてる人もいる
「それで仕事が左右されるのは精神が未熟」なのかもしれないけど
全員が大人で完ぺきな会社なんてない。
勉強になりました。確かにそうだ。
「くっそぉ~。今日は機嫌悪いな!」はある。
「理不尽だ!理不尽だ!!」ってなることもある。
それが日常だと、そうやって思って働かないとな。
働きマン14話【こだわりマン(前編)】
松方が通うマッサージ店の白川さんの話。
なんですが、松方の仕事の話から。
人が増えて踏み荒らされるのが嫌なのに、観光の記事を書いた松方。
「この記事を書くことをあたしは良しとするのか?」
考えても仕方のないことを考えていたけれど
仕事を終わらすために考えるのを止めたそうすると驚くほど簡単に片付くのだ
まるではじめからなかったことのように
いつもは自分の考えに意地になる松方ですが、そういうこともあるんです。
なんだか分かるなぁ。と。
考えるのを止めてしまうことがあるなぁ。と。
でも、心の中でモヤモヤしている自分もいるなぁ。と。
そして疲れた松方はマッサージへ行くのです。そこで、いつもしっかり丁寧な仕事をする白川さんが怒られているのを聞きます。
ていねいな仕事
真心のある仕事が
必ずしも求められるわけじゃない
そんな風に思ってずっと考えてる松方。
そして、悩んで投げ出したことを後悔しているのかもと言う。
その話を聞いた白川さんは「投げ出して後悔したくない」と考える。
人とのちょっとした会話で心が決まることってあるよな。
っつーか、投げ出してばっかだなぁ。
働きマン15話【こだわりマン(後編)】
白川さんは、今働いているお店を辞めたいと切り出します。
そして松方は、以前に屋久島で取材した人から「紹介していただいてありがとうございました」という手紙をもらう。
嬉しい反面、むなしいとも感じている松方。
店長に偉そうなことを言ってしまった白川さんも、結局屋久島の記事を書いた松方も、心情は同じようです。
これで良かったと思いたい
後悔しない仕事をしたい
たとえそれが幻想であっても
こだわりって難しい。
自分が納得しても、周りはそうじゃないこともある。
むしろ、その方が多い。
妥協することも多い。いや、始めからこだわらないようにすることも多い。
難しい。
働いマン16話【知らないところに来ちゃったマン】
張り込み班だった菅原さんがマンガ雑誌へ、グラビア担当だった西田さんが週刊JINDAIへ、異動の話。
菅原さんがイイ。
空よ・・・・・・
助けてくれ俺は・・・・・・
どこに来ちゃったんだろう
フッと笑ってしまいますが、最初は分からないながらも、自分の言ったことがマンガになることに感動する菅原さん。
自分はこっちの方が向いてるかも。と、感化されているのもイイ。
同じ編集内ですが、他の仕事をするというのも知らない事を知れていいなぁ。と思った回でした。
今、働きマンに触れて脳が仕事モードになっているから、他の部署の仕事とか気になっちゃう。というか、実は全然知らないこともあるんだろう。
働きマン17話【働かないマン(前編)】
【お姫さマン】の時の由美さんのようなタイプではありませんが、女性ならではの働き方をする梶さんの話。
松方の部屋が水漏れしてビショビショに。
新二が手伝いに来てくれたはいいが、仕事を抜け出さない松方と、「そこまで自分に厳しくしなくていいんじゃないの?」という新二は言い争ってしまします。
甘えられない人間もいる。という松方は、かわいいと思う。
必要以上に仕事頑張って感情セーブして
自分にも他人(ひと)にも厳しくなっちゃって
由美ちゃんや梶さんみたいに可愛がられたりできなくて
仕事では出来ないことに果敢にチャレンジするのに、甘えることは出来ないという松方は、やはりかわいいと思う。
んで、梶さんは茂木先生という作家を担当しているんですが、なぜか裸でモデルになってる。
んで、茂木先生が2週間旅行に行きことを会社に言わず、しれ~っとしている。
梶さんからはあまり感情を感じませんが、それはそれでいい。
そんな風に仕事して見たい。むしろ羨ましい。
働きマン18話【働かないマン(後編)】
茂木先生が乗ったであろう飛行機が落ちたニュースが入ってきます。
安否確認はできていない。
というか、そもそも飛行機には乗ってなかったって言うオチなんですが、茂木先生が書くはずだった場所が開いてしまい穴埋めをしないといけない状況に。
穴埋めをした松方に対し梶さんは「いろいろありがとう あなたがいてくれて良かった」と言います。
たったその一言で
穴埋めの徹夜の仕事とか
ぐちゃぐちゃな日々とか
消し飛んでしまうなんてどういうことですかびっくりするほど働かない
梶さんには敵いません
松方にはめちゃくちゃ共感できて好きだけど、なりたいのは実は梶さんみたいな感じかも。
いや、反対の人だからそう思うのかも。
梶さんは梶さんで、カッコイイ。
働きマン19話【ずぶ塗れマン】
松方の部屋が水浸しになってたときの話。
屋根はあっても雨は降る
確実なものってないんだな
ハハ(≧◇≦)名言!って笑っちゃった。
笑ってしまったが、実は深いんじゃないかって思ってます。
っていうか、実は深かった。
新二と言い合いになってしまったわけですが、新二の心情が辛いです。
彼女といると
・・・・・・ホッとするというより
「会いたいのに一緒にいるとつらい」
という感じです 最近
辛ぇ~。
松方の心情も辛いです。
一本ずつ糸が切れてくのを感じる
ブツンブツンと細かい糸が切れて暗闇に弧を描く「ブツン」
読んでて辛くなる。
最終的に新二から別れを告げられてしまいますが、泣いている松方に泣いてしまうくらい辛い。
こんなちぎれそうになって
なんで私は働いてるのかな仕事で失ったもの
それを想い泣いた夜でも仕事に救われる朝もあるから
仕事人間だね。もう、病気だ。
恋愛マンガじゃないけど、その辺の恋愛ものより泣けます。
働きマン20話【いつか勝負をかけるぞマン】
ファッションが好きで、本当はファッション誌の編集をしたい入社3年目の田中の話。
そんな田中は、新入社員の研修を任せられることになります。
タレコミの電話を受け「めんどくせぇ」と思っている田中ですが、なぜか話を聞きに行きます。
新しいことをしようとすれば必ず外圧がかかる
突然実現することに意味があるんだ
会議とかデスクとか一切通さず既成概念にとらわれるシステムに用は無い
田中の気持ちもちょっと分かるわぁ。若い頃は思ってたことあるわ~。
「今までにないことやろうと思わないんですか!!」といつになく熱くなる田中なんですが、結局情報はガセネタだった。というオチ。
いや、それでも今まで誰もやらなかったファッション誌をやろうと思ってる田中はカッコイイ。
普通、怒られたら分かってくるでしょ?
それでもって人が伸びたり、出世したりするんだろうな。
まだまだアドレナリンが止まらない。
最初の頃に比べて軽く読める回もあるものの、やはり自分の仕事と比べて深読みしている。
※働きマンは4巻まで出ています。