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ぐっとくる『森見登美彦~ペンギン・ハイウェイ~』

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前回、森見さんを好きです。と告白しました。(だから、どうでもいい!!)

森見さんの作品はまだまだ、ぐっとくる本があるので、紹介したいと思いまして。

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「ペンギン・ハイウェイ」

 2010年 日本SF大賞受賞

前回書いた「恋文の技術」とは”主人公がおっぱい好き”であることを除いては全く違う一冊です。

普段本を読むときに話題になるものを読むこともあるんですが、友達から「これいいよ」って紹介されたり、好きな作家さんで読んだりすることの方が多いんです。

そして、口コミとか、あらすじとかはほとんど見ないで読み始める事がほぼでして。

「ペンギン・ハイウェイ」はもちろん、森見さんの作品だから読んだんですが、このときも、本の後ろに書いてある解説やあらすじも読まないまま読み始めてました。

読み始めは普通の(普通ではないんですが)小学生、アオヤマくんの日常からで、読み終えてから、これは壮大なSFの壮大な物語だった。とその時初めて知りました。

読み終えてから、森見さんの言葉を知りました。

森見さんの解説

「ペンギン・ハイウェイ」は、わかりやすくいえば、郊外住宅地を舞台にして未知との遭遇を描こうとした小説です。スタニスワフ・レム「ソラリス」がたいへん好きなので、あの小説が美しく構築していたように、人間が理解できる領域と、人間に理解できない領域の境界線を描いてみようと思いました。郊外に生きる少年が全力を尽くして世界の果てに到達しようとする物語です。自分が幼かった頃に考えていた根源的な疑問や、欲望や夢を一つ残らず詰め込みました。(森見登美彦)

そうか。読み終えたからこそ理解できる。

そして、「森見登美彦、新境地。」と言われた理由もわかりました。

いつもの京都も出てこない。

いつものふわふわ感も出てこない。

いつものちょっとスケベな大人も出てこない。

主人公は小学生。

そんな「ペンギン・ハイウェイ」もぐっときます。

 

出だしがこうです。

ぼくはたいへん頭が良く、しかも努力をおこたらずに勉強するのである。
だから、将来はきっと偉い人間になるだろう。

主人公は小学生4年生なんだけど、偏屈な人間の物語としては一緒か。

と思って読み始めたあの頃。

しかし、すぐあとに「おっ!ちがうぞ」と思わされました。

他人に負けるのは恥ずかしいことではないが、
昨日の自分に負けるのは恥ずかしいことだ。

良い事言う少年。

本当に、私も自分に言い聞かせてやりたい!

でも、偏屈には変わりがないかもしれません。そんな内容が続いてます。

 

クラスメイトのスズキくんについて書いてあるところです。

スズキ君は、ぼくらのクラスでもっとも声が大きくて力が強い。
スズキ君配下の男子たちはスズキ君に絶対服従である。
その仕組みが興味深いので、ぼくは「スズキ君帝国観察日記」をつけて研究を重ねている。

クラスメイトには、スズキくん、ウチダくん、ハマモトさん、などと言ったキャストがいます。

この中で、一緒に行動するようになるウチダくんとハマモトさんですが、スズキくんは対立します。

ちょっとだけいつもの森見ワールドが出てきている感です。

小学生がクラスメイトを観察して、そのことについて日記付けてるんですよ。

おもしろい。

私の頭の中にはそんな発想がないなぁ。

 

ウチダくんに向かって言うセリフ

「起こりそうになったらおっぱいのことを考えたらいいよ。
そうすると心がたいへん平和になるんだ」

ウチダくんと二人でスズキくんに乱暴にされ、ウチダくんだけ逃げきれてしまい、その後教室でウチダくんから「怒ってるかい?」と聞かれた主人公。

「5歳から怒ってない」と言い、その後に放ったセリフ。

これも森見さんですね。いつもの森見さんです。

「よっ!出ました名言!!」って感じ。

大人な子供を書かせたら最高だわ。

もしかしたら、森見さん自身がそうだったのか?と想像してしまいます。

 

アオヤマくん(主人公)のお父さんがまた素敵なんです。

お父さんのセリフ

「大きな紙に関係のあるところをぜんぶメモしなさい。ふしぎに思うことや、発見した小さなことをね。
大事なことは紙は一枚にすること。それから、できるだけ小さな字で書くこと。」

「大事なことがぜんぶ一目で見られるようにだよ。そのようにして何度も何度も眺める。
どのメモとどのメモが関係あるのか、いろいろな組み合わせを頭の中で考える。
ずっと考える。ごはんを食べるときも、歩いているときも。
書いたメモが頭の中でいつも自由に飛びまわるようになる。そしたら、毎日よく眠る」

研究が複雑になり少し悩んでいるアオヤマくんに言うセリフです。

これを読んだとき、ちょっとはっとしました。

大人になって、そうやって考えるってやってなかったなぁ。と

いや、小学生のときもやってなかったですが、だからこそなんですが、働いててもまとめて考えるって大切ですが、そういう単純なやり方でいいんだ!!

いつも、複雑に考えすぎてて、むしろそのやり方の方が自分でもわかりやすいな。

ということを教わりました。

現在、本当にこのやり方で考えをまとめています。

 

「それでもわからないときは?」と聞かれて

「そういうときは、わかるまで遊んでいればいいさ。遊ぶほうがいいときもあるんだよ」

どこかで似たようなことを聞いたことがある。

黒いワンピースを着て、赤い大きいリボンを頭につけたどこかの小さな魔女が、森の絵描きの家に泊まりに行ったときに聞いたような。

しかしながら、私は、諦めるのが早すぎるな。と思ってしまいます。

 

この作品には、クラスメイトはもちろん、重要人物の歯医者のお姉さんもでてきます。

それぞれのキャラクターも素敵なので、その辺も楽しみながら読める本です。

小さな少年の壮大な研究物語。 そんでもって、何かの研究がしたくなります!!

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