心にぐっとくる本

ぐっとくる『斉藤孝~にほんごであそぼ 雨ニモマケズ~』

こころにぐっとくる本

この本は、たまたま本屋で手に取って面白くて買ったのが始まりです。

面白すぎて、何度も何度も読んでます。

友達に貸したりして結構黒くなってきてます。

「にほんごであそぼ」の本

私は、「にほんごであそぼ」というTVでやっているのは知りませんでした。

甥っ子が寿限無を暗記してたのはこの番組だったのか!

この本はNHKの番組「にほんごであそぼ」を楽しむための解説本です。
TVだと、見たら終わって、消えてなくなってしまうのでちょっと残念。
せっかくだから、後から何度でも見て読んで覚えてしまえる本を作りたいと考えました。
そしてできあがったのが、この本です。

いやあ、本にしてくれてありがとう!!です。まったく。

子どもは覚えるのには良いですし、とにかく解説が面白い。

宮沢賢治「風の又三郎」の解説

宮沢賢治は風が大好きだった。風を吹く中を大股で歩きながら詩を作るのが好きだった。
首から小さな手帳をぶら下げて、いい言葉を思いついたら手帳をとって
「ホッホウ」と叫んだ。新しいアイデアは風に乗ってやってくる。
そして、8(エイト)ビートのロックのような風の表現が生まれた。

8ビートって!実にかっこいい解説です。

この後で「どっどど どどうど」を又三郎のテーマソングと表現しています。

また、「体を動かす言葉」とも言っています。

解説を読んでるこっちがテンションの上がる。

そして、体を動かしながら「ホッホウ」と叫んでしまうような解説。

中原中也「汚れつちまつた悲しみに」の解説

悲しみとは汚れてしまうものだったのか!?
実は、悲しむこと自体は人間にとってつらいことだが、見方を変えると、悲しみとは、心の中のある部分が結晶になったような美しさなのだ。
それが「汚れつちまつた」から、中也は切なすぎるのだ。

中原中也を好きな人は多いと思います。

でも、暗いです。悲しく切ない気持ちになります。

解説を読んでから中原中也の詩をを読むと、今まで白黒だった詩に「美しい」という少し淡い色が付くように見えてきます。

割と抽象的なのに映像化できるようになる。そんな解説です。

「ややこしや」の解説

この本はズバリ哲学だね。哲学というのは、私とはなんぞや、世界とはなんぞや、あなたと他人とはなんぞや、と考えちゃうがくもんなんです。
世の中はこんがらがった方がおもしろい。もうわかんないのも楽しみのひとつ。
そんな時には踊るのが、いちばん。

甥っ子が躍ってたのは野村萬斎さんだったのか。と後から知りました。

しかも、もともとシェイクスピアのだったのも解説を読んで知りました。

なるほど、そうかもな。と思わされました。もう、踊っちゃおう!って思いました。

「同じアホなら躍らにゃそんそん」に少し似ているのかな?

「哲学」と言ってますが、哲学って何か暗い感じって私は思ってたんですが、たまらなく明るい感じになりました。

平家物語の解説

躍動する冒険格闘アクション!
始まり方は「祇園精舎」「沙羅双樹」などの釈迦用語を使ってシブイ感じなのに、だんだんと時代劇や西部劇のような華々しさに代わっていきます。
ドンパチ激しいったらありゃしない!

平家物語というと「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」というやつ。

うわっ!懐かしい~!覚えた覚えた!

と、この本を初めて読んだ時はそれだけでもテンションが上がってしまいましたが、もう、感性がたまらないです。

平家物語ですよ?アクションって!!

感動するとか、ぐっとくるとかとは少し違うんだけど、電車の中で思い出し笑いしちゃうんだよな。

 

これは一部で、この他にも、俳句や百人一首や、歌やことわざ。色々解説してます。

知ってる物語や詩が多いので入りやすいし、読んでると「やっぱり言葉って偉大」と思えます。

言葉のリズムも良いので心地よくなるものが多いし、解説がわかりやすくて、物語や詩の見方が変わります。

子供はもちろん大人でも絶対に楽しめる本です。

一言でいうと「楽しくなっちゃう本

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